
4歳の息子は軽度の自閉スペクトラム症(ASD)です。発達障害について検索していると、よくST、PT、OTという単語が出てきます。これって一体なんなのでしょうか。
ST、PT、OTってなに?
息子が発達障害を疑われるようになってから、私はインターネットで検索魔と化す毎日でした。
そんな時、よくST、PT、OT、という単語を見かけるようになったのです。これは一体なんの略なのでしょうか??
言語聴覚士(ST)、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)の略です
言語聴覚士(ST)、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)は、いずれもリハビリテーションに関わる専門職ですが、それぞれ専門分野が異なります。
STは言語、聴覚、摂食・嚥下機能のリハビリテーションを専門とし、PTは身体機能の回復、OTは日常生活に必要な動作の回復を専門とします。児童発達支援の分野でも、お子さんの発達段階や課題に応じて、これらの専門家がサポートにあたっています。
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ST(Speech-Language-Hearing Therapist):言語聴覚士
役割: 言葉によるコミュニケーションや、食べること・飲み込むこと(摂食・嚥下)に問題がある方に対し、その機能の維持・回復を目指す専門家です。
具体的な内容: 発音・発声の訓練、言葉の理解・表現の訓練、摂食・嚥下訓練、聴覚訓練などを行います。
療育に通われている保護者さんは、言語聴覚士さんが一番身近な存在なのではないでしょうか?
私は、言葉の遅れがあった息子の民間の療育を選ぶときに、言語聴覚士さんが多いところを選びました。
ST(言語聴覚士)のサポートが有効なお子さん
主に言葉、コミュニケーション、食べることに課題があるお子さんが対象です。
- 言葉の発達の遅れがあるお子さん
- 年齢相応の言葉の数が出ない、なかなか話し始めない。
- 言葉の組み立てが苦手で、簡単な文が作れない。
- 発音に問題があるお子さん
- 特定の音がうまく言えない(例:「さかな」が「たかな」になる)。
- 言葉全体が不明瞭で、何を言っているか聞き取りにくい。
- コミュニケーションが苦手なお子さん
- 自分の気持ちや要求を言葉で伝えられない。
- 相手の話を理解するのが苦手で、会話のキャッチボールが続かない。
- 食べる・飲み込むことに課題があるお子さん
- うまく噛めない、飲み込むのが遅い。
- 食べ物の好き嫌いが極端に多い、偏食がある。
PT(Physical Therapist):理学療法士
役割: 病気やけが、高齢などにより運動機能が低下した方に対し、基本的な動作能力(座る、立つ、歩くなど)の回復を目指す専門家です。
具体的な内容: 運動療法(筋力強化、関節の可動域拡大)、物理療法(温熱、電気、水など)を用いて、身体機能の維持・改善を図ります。
PT(理学療法士)のサポートが有効なお子さん
主に身体の基本的な動かし方や、粗大運動(全身を使う運動)に課題があるお子さんが対象です。
- 発達性協調運動障害(DCD)の傾向があるお子さん
- 運動全般が不器用で、ボールを投げたりキャッチしたりするのが苦手。
- つまずきやすい、転びやすい、足元がふらつく。
- 体のバランスや姿勢が不安定なお子さん
- まっすぐ座っていられず、すぐに姿勢が崩れてしまう。
- 片足立ちやジャンプが苦手。
- 全身の動きにぎこちなさがあるお子さん
- 階段の昇り降りがスムーズにできない。
- ハイハイやお座り、歩き始めが他の子より遅い。
- 体幹の力が弱いお子さん
- 体がふにゃふにゃしていて、姿勢を保つのが難しい。
OT(Occupational Therapist):作業療法士
役割: 身体や精神に障害を持つ方に対し、日常生活に必要な応用的な動作(食事、着替え、入浴など)や、仕事、趣味活動など、その人らしい生活を送るための「作業」を通じて心身のリハビリをサポートする専門家です。
具体的な内容: 具体的な生活動作の訓練、精神面へのアプローチ、福祉用具の選定・アドバイスなどを行います。
OT(作業療法士)のサポートが有効なお子さん
主に日常生活の動作、遊び、感覚に課題があるお子さんが対象です。
- 手先の不器用さがあるお子さん
- スプーンや箸を上手に使えない、ハサミや鉛筆がうまく持てない。
- ボタンを留める、靴ひもを結ぶといった動作が苦手。
- 感覚統合に課題があるお子さん
- 特定の感触(砂、絵の具など)を極端に嫌がる、触られるのを嫌がる(触覚過敏)。
- 大きな音や特定の音に強い不快感を示す(聴覚過敏)。
- 落ち着きがなく、常に動き回っている。
- 日常生活の動作に困りごとがあるお子さん
- 一人での着替えや歯磨きに時間がかかり、サポートが必要。
- 遊び方が分からず、おもちゃを並べるばかりなど、特定の遊びに固執する。
これらの専門職は、お子さんの困りごとや特性を評価し、個別に合わせた支援計画を立ててくれます。お子さんの成長をサポートするために、どの専門職の支援が最適か、療育の先生・スタッフと相談しながら決めるのが良いですね!




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